沖縄では梅雨もあけましてね、連日30度超えの猛暑が続いております。
死ぬ。どうも、ケンヂです。
さて、約一年前になりますが、僕がブログを始めた頃にこんな記事を書きました。
多分覚えてない方がほとんどだと思いますが、実はこの話には続きがあり、去年の年末に2度目の講座を担当させて頂いたんですよ。
本当は講座を行い次第記事を書くつもりだったのですが、今回の講座もあまりの衝撃を受けすぎたため半年以上間を開けての更新となってしまいました。
この記事を読まれる心優しい方は前回のエントリーから読むことをオススメいたします。
- 2回目の講座は1回目より刺激の強いものだった
- 講座当日。震える生徒たち
- 浮き彫りになった問題点
- 最初と最後だけしか関われないことに悔しさを感じた
- 生徒に自主性を求めるのではなく生徒の自主性を促す授業が必要
- まとめ
2回目の講座は1回目より刺激の強いものだった
はっきりいいましょう。2回目に行った講座は一回目よりも衝撃が強かったです。
提出された各グループのホームページの出来栄えを言葉にするのは難しいのでとりあえず画像で伝えます。
だいたいこんな感じのレイアウト(画像は僕が自分でコーディングしたものです)
※1グループ4~5人で、製作時間は14時間程とのこと
ちなみに全グループのソースを確認してわかったことですが、どうやらいくつかテンプレート(恐らく去年の生徒が作ったもの?)が用意されており、それを参考にして作った形跡がありました。
先生の方から提供されたのか生徒間で共有していた物かはわかりませんが、殆どのグループが同じレイアウトでした。
生徒に対して高いレベルの要求をするということはしませんが、右を見ても左を見ても同じレイアウトが並んでいるのを見ると、流石に『おぉ…』ってなりましたね。
【講座3日前にデータが送られてきて、更に全てのレイアウトを確認した感想】
殆どのグループが同じレイアウトと内容なのに、僕はどうアドバイスをしたらええんや…
そう、実は今回の講座は、生徒たちが制作したウェブサイトにアドバイスをしていくという趣旨の講座だったのだ。
しかし同じようなレイアウト・同じような内容のサイトにどうアドバイスすればいいというのだろう?
僕の持ち時間は1時間なのに対して、アドバイス自体は5分で終わってしまう。
考え抜いた結果、僕はひとつの結論に達した。
これならサイト制作に当たった生徒の意図を聞きながらアドバイスできるし、これが一番いい流れだろう!と、この時の僕は楽観的に考えていたのだった。
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講座当日。震える生徒たち
【教室にて】
みなさんお久しぶりですね(ニッコリ)
今日はみなさんが作ったホームページを見ながら色々アドバイスをしていこうと思います( ◜ω◝ )
ハァーイ(小声)
というわけで、とりあえず1グループずつ前に出てきてもらい、ホームページを見ながら質問とアドバイスをしていきますね( ◜ω◝ )
えぇーっ!(ざわざわ)
そりゃあアドバイスを聞くだけと予想していたところに『前にでろ』という指示は流石に驚くでしょう。しかし私は逃しません( ˘ω˘)
そして僕は各グループにこのような質問を投げかけてることに。
- ホームページ制作で一番時間が掛かったところは?
- 具体的に時間がかかった理由は?
- どういった意図でこのデザインにしたのか?
デザインなど、少しだけ専門的な質問をした理由として、この高校では名刺やポスターのデザイン・実際にある店舗のウェブサイトを制作・品物を仕入れて販売などといったマーケティング活動を一通り行う授業をしているということを事前に聞いていたからです。
この質問の答えを聞きながらアドバイスしていったわけですが、面白いことに最初のグループが受け答えした答えをオウム返しで話す生徒が多かったですね、僕の高校時代を思い出してちょっと笑いました。
殆ど個性的な回答が出ずに終わってしまいましたが、嬉しいことに2つのグループはレイアウトに趣向を凝らしたサイトを提出してくれました。
そのグループの子達はIT系の仕事に興味を持っている生徒だったのでこちらも質問していて楽しかったです。
ちなみに、一番震えた質問の回答はこちらです。
このサイトを制作する上で一番時間の掛かったところはどこですか?
タイピングです。
(コーディングのことかな?)そうなんだ、具体的にはどんな所?
営業時間とか書くときです。
そ、そうなんだね(ニッコリ)
嘘だと思うじゃないですか?だいたい本当だから。
なんかもう、ここまではっきり答えられると逆に清々しくなるというかね、うん、凄いと思うんだ。
若者の未来は明るい(遠い目)
浮き彫りになった問題点
ここからはちょっと真面目な話、学生の授業態度についても問題ではあるのだけど、問題の芯はそこではなくて他の部分にあると感じました。
おそらくこの学校だけの問題ではないと思うのですが、とりあえず書いていきます。
カリキュラムがそもそも破綻している
今回のサイト制作における授業のカリキュラムがそもそも破綻していたのではないかと僕は思っているんです。
制作の時間が十数時間あったにも関わらずあのクオリティというのは少しおかしな話で、もう少しマシな落とし所というのはあったはずなんです。
実は、1回目の講座の前に僕は先生とこんな話をしていました。
(以下は僕の提案です)
- 時間が足りないのであれば外枠が既に整ったテンプレートを渡し、装飾部分を中心に作業するべき
- テンプレート付きの参考書を購入し、それを元に制作を行う
- adobeのソフト一式が入っているのにホームページビルダーをわざわざ購入して使っているのはおかしいので、できればadobeを使ったほうがいい
(この点を指摘したらそもそも教師側がadobeの存在を知らなかった)
制作するのはそこまで知識のない学生ですし、1から作るには少し時間が足りないということもわかっていたので僕はテンプレートを使用して作ることをおすすめし、打ち合わせの際にテンプレートの配布サイトまでお教えしたのですが、残念ながらこれが使われる事はありませんでした。
テンプレートが整っていなかったとしても、中身が充実していれば何もいうことはありませんでしたが、中身もスカスカの状態だったところを見ると、本当に授業の時間が確保されていたのかも怪しいところです。
役割分担が出来ておらず一部の人だけが頑張っていたらしい
2度目の講座が終わり、帰り間際に先生が言っていた言葉が印象的なのですが、どうやら一部の人だけが頑張っていたらしいです。
恐らくグループ内で一番カーストの低い生徒に任せっぱなしだったのだろうという想像は容易にできるのですが、それを先生が把握していながら対処できなかったというのはちょっと問題じゃないかと。
生徒の管理が難しいのはわかるのだけど、もう少しやり方があったんじゃないかと思います。
最初と最後だけしか関われないことに悔しさを感じた
僕が講座をしたのはサイト制作が始まる最初の授業と最後の授業だけでしたが、本当はすべての授業に参加したかったです。
先生側も任せたい気持ちはあったそうですが、学校の予算上難しいとのことでした。
でもね、自分でいうのも何ですが、2回目の講座は僕がやる意味は無かったような気がします。
(先生側もサイトの内容を見せた段階で僕に怒られると思いヒヤヒヤしたらしい)
生徒が作ったサイトを見てアドバイスしたとはといっても、制作の過程がスカスカなので今後もアドバイスとしてほとんど役に立たないでしょうし…。
どうせなら最後じゃなくて、中間に一度授業をさせてくれればよかったんじゃないかなと今となっては思います。
生徒に自主性を求めるのではなく生徒の自主性を促す授業が必要
授業って生徒の自主性を大切にしているところがあるけど、授業をまともに受けない生徒に対し自主性を促すような授業を行うことが大事なんだなと、今回の件を通して学びました。
まぁ、主要科目に関して自主性を促す授業をすることは難しいでしょうが、今回のサイト制作の授業に関しては、カリキュラムを作り込むことでそれが可能になると思いましたね。
先生が忙しいのはわかりますが、先生の手で対応できないことは外部の人間にお金を払ってでも対応してもらうべきだし、何より学校側がしっかり考えるべきです。
情報系の授業を『パソコンで遊ぶ時間』にしてはいけません。
まとめ
次があるにせよ無いにせよ、僕にとって貴重な体験になったことは間違いありません。
少なくともやんちゃな生徒の相手を毎日することなんて僕には出来ないので先生には向いてないと思いました(小並感)
頑張れ先生!忙しいだろうけどなんとかなるさ!今年はもっと良い授業になることを祈ってます!!
おわりっ!
※前回の記事は【講義】としていますが、講義は大学の授業とかで使われるのが一般的っぽいのでこの記事では【講座】で統一しています。
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